2012年2月5日日曜日

THE DREAMERS

これは去年観た映画。
R18なので性描写は露骨ですが。
かなり大まかなストーリーは5月革命や学生運動が激しさを増すパリでの双子姉弟とアメリカ人留学生の三角関係の話。


主人公達は映画オタクという点で共通して居るのですが、3人の間で繰り広げられる映画オタクにしか分からないゲームが面白い。(特に68年以前の映画、ゲームに出てくる映画を知ってる人は絶対楽しめる。)
例えばあるシーンを再現したり台詞を言って何の映画か当てっこしてみたり。それだけでも面白いのだけれど、その映画のシーンが実際にたびたびカットインしてくるから更に面白い。

特に主人公達が"はなればなれに"の名シーン、ルーブル美術館のダッシュ9分42秒を破ろうと同じようにやってみるシーンがなんとも素敵だった。同じカメラワークで実際のシーンも織り交ぜているのでかなり良い具合。



それから双子兄弟の家族との食卓でのシーン。食事が終わってもいつまでもディスカッション!親も子も自分の哲学を持っていて、対等な立場で言い合っているのが良い。

これはまさに私が最も人生で尊敬する祖父の家で食事をする時に似ている。
祖父は食事が終わってもいつまでもお酒を片手に映画の話や本の話、好きな俳優や作家の話、ふと思った小さな疑問についてなど様々な話をしてくれる。(彼自身かなりの映画オタクです。)
その場を通じていつも私にあらゆる知識といつも興味を持つきっかけを与えてくれる。彼自身哲学を持っているし、引き出しが多く次から次へと面白い話が出てくる。人間として面白い。
私は祖父とのこの時間が大好きであるし、私が将来家庭を持つ日が来たなら食卓は食事をするためだけの場ではなく、この映画の家族のように語り合える場であったらどんなに良いだろうと夢をみている。


この映画は性とか愛のかたちは勿論、社会背景もかなり深く関わっていたりして、ただのエロ青春映画ではない、映画好きにはたまらない映画だろうと思う。


0 件のコメント:

コメントを投稿